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01|病状を理解するステージⅣを知る

STAGE IV|患者さんとご家族のためのがん解説

ステージⅣと言われたら

ステージは病状の広がりを示す分類です。同じステージⅣでも、がんの種類や広がり方、身体の状態によって治療の考え方は異なります

「ステージⅣです」。そう説明を受けると、病状がどこまで進んでいるのか、治療はできるのか、これから何が起こるのか、さまざまな不安が一度に浮かぶかもしれません。

ステージとは、がんの大きさや周囲への広がり、リンパ節への転移、離れた臓器への転移などを組み合わせ、病状の広がりを整理したものです。

多くの固形がんでは、ステージⅣは、がんが原発巣から離れた臓器や組織へ広がっている状態を示します。ただし、がんの種類によって分類方法は異なり、ⅣA・ⅣB・ⅣCなど、さらに細かく分けられることもあります。

ステージⅣという言葉だけでは、現在の病状や治療の選択肢のすべては分かりません。まず、何を根拠にステージⅣと判断されたのかを知ることが大切です。

ステージは、T・N・Mの組み合わせで決まります

多くの固形がんでは、「TNM分類」と呼ばれる方法を使って、がんの広がりを整理します。

例えば、原発巣がそれほど大きくなくても、離れた臓器への転移が確認されれば、ステージⅣに分類されることがあります。一方、がんの種類によっては、周囲の臓器へ大きく広がった状態やリンパ節への広がりによって、ステージⅣに分類される場合もあります。

そのため、「ステージⅣ」と聞いたときは、T・N・Mのどの項目が、その判断につながったのかを確認する必要があります。

FIGURE|TNM分類とステージ

3つの情報を組み合わせて、
病状の広がりを整理します。

※実際の分類基準やⅣA・ⅣBなどの区分は、がんの種類によって異なります。

ステージは、どのような検査から判断されるのか

ステージは、一つの検査だけで決まるものではありません。CT、MRI、PETなどの画像検査、生検や手術で採取した組織の病理検査、内視鏡検査、血液検査などを組み合わせて、がんの種類と広がりを確認します。

治療前の画像検査や生検などから判断するものを「臨床病期」といいます。手術で切除した組織を詳しく調べ、実際の広がりを確認したものを「病理病期」といいます。

画像では確認できなかった広がりが手術後に分かることもあるため、治療前と手術後でステージが変わる場合があります。

同じステージⅣでも、病状は一人ひとり異なります

ステージⅣという分類が同じでも、実際の病状は同じではありません。がんの種類と組織型、転移している臓器、転移の数や大きさ、広がる速さ、遺伝子変異やバイオマーカー、これまでの治療、臓器機能や体力などによって、治療の選択肢や優先順位は変わります。

同じ「肺への転移」でも、一か所だけに限られている場合と、複数の臓器へ広がっている場合では、治療の考え方が異なります。また、同じがん種でも、治療標的となる遺伝子変異やタンパク質があるかどうかによって、使える薬が変わることがあります。

ステージⅣでも、治療の目的と選択肢は一つではありません

ステージⅣでは、薬物療法など身体全体に作用する治療が中心となることが多くあります。一方で、がんの種類や広がり方によっては、手術、放射線治療、血管内治療などを組み合わせることがあります。

痛みや呼吸苦などの症状を和らげる治療、栄養や血液状態を支える対応も、治療を続けるうえで重要です。何の治療を受けるかだけでなく、何を目指す治療なのか、効果をいつ何で判定するのか、現在の身体が治療を受けられる状態かを整理します。

ステージは、現在の病状をすべて表すものではありません

最初に診断されたときのステージは、その後に治療が効いたり病状が変化したりしても、診断時の記録として残ります。治療後の状態は、画像の変化、腫瘍マーカー、症状、血液検査、身体の状態などを時間を追って確認し、治療への反応や現在の病状として評価します。

以前に「ステージⅣ」と診断されたことと、現在も同じ勢いで病状が進んでいることは、必ずしも同じ意味ではありません。反対に、画像上の病変が小さくなっていても、身体の状態や治療の影響を含めて確認する必要があります。

診断時のステージと、現在の病状は分けて整理することが大切です。

ステージⅣだけで、余命が決まるわけではありません

病気の見通しには、がんの種類、転移している場所、治療への反応、遺伝子やバイオマーカー、年齢、臓器機能、体力など、さまざまな要素が関係します。

統計上の生存期間は、多くの患者さんの過去の経過をまとめたもので、一人の患者さんの残された時間を正確に示すものではありません。「ステージⅣだから何か月」と一つの数字に置き換えるのではなく、何を根拠にその見通しが示されたのかを確認する必要があります。

主治医へ確認したいこと

  • 私のがんの正式な診断名と組織型は何か
  • TNMはそれぞれどの分類か
  • ⅣA・ⅣBなど、さらに細かな分類はあるか
  • どこに転移があり、何を根拠に判断したのか
  • 臨床病期と病理病期のどちらか
  • 遺伝子検査やバイオマーカー検査は行われたか
  • 現在の治療の目的と、効果を判定する時期はいつか
  • 治療を続けるうえで、身体の状態に問題はないか

次に確認したいこと

自分の場合は、どのように考えればよいのか

同じステージⅣでも、がんの種類、転移部位、治療歴、検査結果、現在の身体の状態によって、確認すべきことは異なります。

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