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05|検査結果を読み解く画像からみる検査

DIAGNOSTIC IMAGING|身体のどこに、どのような変化があるか

画像からみる検査

CT・MRI・PETなどは、身体の異なる特徴を映します

画像検査がまず示すのは、「その場所に、周囲とは異なるものがある」ということです。

CTはX線の通り方、MRIは水分や組織の性質、PETは薬剤の集まり方を画像にします。同じ病変を見ても、検査ごとに映している特徴が異なります。

画像に白く映った部分の正体は、がん、炎症、感染、むくみ、出血、線維化、治療後の変化などを候補に、場所、形、時間経過、ほかの検査を重ねて読み解きます。

画像は、病変の場所・大きさ・広がりを示します

画像検査では、どの臓器のどの位置にあるか、どのくらいの大きさか、周囲へどのように広がっているかを確認します。治療前の画像を基準に、同じ場所を同じ方法で比べることで、縮小、増大、内部の変化、新しい病変の有無を追います。

場所どこにあるか

臓器、リンパ節、骨などの位置を確かめる

どのように見えるか

大きさ、輪郭、濃度、信号、血流を見る

広がり周囲とどう関わるか

血管、神経、隣接臓器との関係を見る

時間どう変化したか

治療前後と過去の画像を同じ場所で比べる

画像は病変の存在と変化を捉える入口です。病変の種類を確定する場面では、画像の特徴に血液検査、症状、治療歴、必要に応じて病理検査を重ねます。

検査ごとに、見ている身体の特徴が異なります

CT

X線が身体を通り抜ける程度の違いを断面画像にします。肺、肝臓、膵臓、リンパ節などを短時間で広く撮影し、位置、大きさ、形、周囲との関係を見ます。造影剤を使うと、血管や病変への血流も分かりやすくなります。

MRI

強い磁場と電波を使い、水分や脂肪など組織の性質を複数の撮り方で描き分けます。脳、脊髄、肝臓、骨盤、骨、軟部組織などを詳しく見るときに力を発揮します。

PET/PET-CT

主にFDGという薬剤を使い、糖を多く取り込む場所を調べます。PETで代謝の動きを、CTで正確な位置と形を確かめ、全身の活動性を一度に見ます。

超音波検査

身体へ当てた超音波の反射から、臓器や病変をリアルタイムで見ます。肝臓、胆嚢、膵臓、乳房、甲状腺などに使われ、ドプラ法では血流も確認できます。

マンモグラフィ

乳房専用のX線検査です。しこりの形に加え、乳がんの手がかりとなる微細な石灰化を捉えます。乳腺の密度に応じて、超音波やMRIを組み合わせます。

骨シンチグラフィ

骨が修復・形成されている場所へ集まる薬剤を使い、全身の骨の変化を見ます。骨転移だけを直接映す検査ではなく、骨折、関節炎、変性などでも集積します。

白く映る理由を、画像の種類から読みます

「白いものが広がっている」という説明は、画像上で周囲とは異なる濃度や信号が、広い範囲に見えていることを表します。白色そのものが、がんを示す色ではありません。

CTの白X線を通しにくい場所

骨、石灰化、造影された血管や組織、出血などが白く見えます。肺では炎症や感染、むくみ、線維化、治療後変化も白い影として現れます。

MRIの白撮り方に応じた高信号

水分、脂肪、出血、炎症、細胞密度など、強く映る理由は撮影法によって変わります。同じ場所を複数の画像で確かめます。

PETの光薬剤が多く集まる場所

がん細胞に加え、免疫細胞が集まる炎症や感染、治療後の修復、筋肉や正常臓器にもFDGが集まります。

骨シンチの集積骨の反応が活発な場所

骨転移のほか、骨折、関節炎、手術後、加齢による変化でも薬剤が集まります。

転移は候補の一つです。画像の分布、輪郭、内部の性質、造影のされ方、前回からの変化、原発がんの特徴を合わせて可能性を絞ります。

画像の変化を、同じ時間軸で比較します

治療効果を見るときは、同じ病変を同じ検査法で比較します。CTでは長径などの大きさ、MRIでは大きさに加えて信号や拡散、PETではFDGの集積などを見ます。

治療によって病変内部の細胞が減っても、大きさがすぐに変わらない場合があります。免疫治療の後には、免疫細胞の流入や炎症によって一時的に大きく見える場合もあります。撮影した時期、症状、炎症反応、腫瘍マーカーを重ね、必要に応じて次の画像で変化を確かめます。

治療前基準画像をつくる

病変の場所・大きさ・性質を記録する

治療直後身体の反応を見る

炎症、むくみ、治療後変化も含めて読む

経過観察同じ場所を比べる

大きさだけでなく内部の変化も確認する

次の判断ほかの情報を重ねる

症状、血液、病理、治療歴から方針を考える

DWIBSは、がんの活動性を画像から考える手がかりです

DWIBS(ドゥイブス)は、拡散強調MRIを全身へ応用した撮影法です。細胞が密集した組織では水分子の動きが制限されやすい性質を利用し、全身の病変候補を探します。2004年に報告され、現在は全身MRI検査や治療効果の評価に用いられています。

治療によってがん細胞が減り、病変内部の細胞密度が下がると、DWIBSの信号やADC値が変化することがあります。大きさだけでなく、病変内部の変化を見ることで、がんがどの程度活動しているか、治療にどう反応しているかを画像から検証する手がかりになります。

ここで見る活動性は、PETが捉える糖代謝とは異なり、水分子の動きと細胞密度から間接的に捉えるものです。評価では、通常のMRI画像、ADCマップ、CT、血液検査、症状、時間経過を重ねます。DWIBSで強く映る場所には、正常組織、炎症、感染なども含まれます。

MRIを使うためX線による被ばくがなく、FDGの注射を使わずに撮影できます。治療前後を同じ方法で比べることで、全身の変化を一つの時間軸で追うことができます。

画像と病理、血液、症状を重ねて病状を捉えます

画像に映った変化は、病状を考えるための大切な情報です。そこに何があるかを見つけ、複数の画像から性質を絞り、時間経過から動きを確かめます。

がん治療の研究所では、画像の一部分だけで判断を急がず、以前の画像、病理結果、炎症、血液検査、治療歴、現在の身体の状態を同じ時間軸へ並べます。画像が示す変化の意味を整理し、次に何を確認するか、どの治療を優先するかへつなげます。

画像に映った変化の意味を、治療経過と重ねる

自分の画像では、どのように考えればよいのか

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