IMMUNE FUNCTION TEST|血液から、今の免疫状態を調べる
自分の免疫力を、数値で知る
リンパ球の数・構成・働きを重ね、現在の免疫状態を見える形にします
分かりやすく言えば、血液中のリンパ球の「量とクオリティ」を見る検査です。
一般的な血液検査が主にリンパ球の数を示すのに対し、免疫力検査はT細胞、B細胞、NK細胞の内訳やバランス、T細胞が刺激を受けたときに増える力まで調べます。
このページで扱うのは、旧東京医科歯科大学(現・東京科学大学)の研究から生まれ、同大学で特許化された評価法をもとにした免疫力判定検査です。
ACP・マクロファージ免疫療法では、この検査を積極的に採用し、治療前と治療後の変化を同じ方法で比較しています。
免疫力とは?
免疫力とは、感染やがんなどから身体を守るために、働きの異なる免疫細胞がオーケストラのように協調して発揮する総合力です。
T細胞、B細胞、NK細胞などが、それぞれの役割を分担し、必要なときに反応し、増え、連携することで免疫の働きが生まれます。
免疫力検査では、リンパ球の数だけでなく、種類、比率、バランス、刺激を受けたときに増える力まで測り、この総合力を見える形にします。
東京科学大学につながる、免疫状態の評価法です
免疫は、さまざまな細胞が役割を分担し、互いに連携して働く仕組みです。一般的な血液検査で分かる白血球数やリンパ球数に加え、リンパ球の種類、比率、増える力まで調べることで、現在の免疫状態をより詳しく捉えます。
この評価法は、旧東京医科歯科大学の特許第4608704号・第5030109号として示されています。2024年10月の大学統合により、東京医科歯科大学は現在の東京科学大学となりました。
検査結果は、複数の免疫指標をまとめた「免疫力スコア」、5段階の「免疫グレード」、実年齢と比較しやすい「免疫力年齢」「Tリンパ球年齢」などで示されます。
採血から、免疫細胞の数・構成・働きを調べます

同じ検査法で治療前後を比較する
T細胞を中心にB細胞、NK細胞も見る
スコア、グレード、免疫年齢として整理する
※検査の仕組みを分かりやすく整理した概念図です。測定項目は検査コースによって異なります。
主に8つの指標から、免疫の全体像を捉えます
評価に用いる項目は7項目または8項目です。代表的な8項目には、免疫の司令や攻撃、記憶、初めて出会う異物への対応に関わる細胞が含まれます。
免疫反応を調節し、感染細胞や腫瘍細胞への対応を担うT細胞の数を見ます。
免疫反応を助けるCD4陽性T細胞と、標的細胞を攻撃するCD8陽性T細胞の比率を見ます。
まだ出会ったことのない抗原へ対応するT細胞が、どのくらい保たれているかを見ます。
新しい標的へ備える細胞と、過去の標的を記憶する細胞の構成を見ます。
抗体をつくり、感染防御などを担うB細胞の数を見ます。
初めて出会う感染細胞や腫瘍細胞にも反応するNK細胞の数を見ます。
活性化のシグナルを受け取り、キラーT細胞へ分化する力に関わる細胞を見ます。
T細胞数と、刺激を受けたT細胞の増殖能から、個体レベルの増殖能力を捉えます。
結果は、スコア・グレード・免疫年齢で読みます
各免疫指標をデータベースに照らし、高い・中位・低いの3段階で点数化します。その合計が免疫力スコア(SIV)です。SIVを5段階に分けたものが免疫グレードです。
複数の免疫指標を合計し、免疫状態を一つの全体像として見るためのスコアです。
SIVを5段階に整理し、現在の位置を把握しやすくした表示です。
T細胞増殖係数(TCPI)と年齢の関係から算定し、T細胞が増える力を実年齢と比べやすくします。
年齢とともに減少するCD8+CD28+T細胞数から算定し、T細胞機能の予備的な目安とします。
一つの数値だけを追うより、どの細胞が保たれ、どの働きが変化したかを見ることが大切です。感染、炎症、薬剤、睡眠、栄養、採血時刻なども結果に影響するため、前回と今回の条件をそろえて比較します。
がん患者さんのT細胞機能を捉えた研究があります
この評価法を用いた研究では、大腸がんの手術を受けた103人と、年齢を合わせた健常者51人を比較しています。T細胞数、T細胞増殖係数、CD4/CD8比、ナイーブT細胞数、ナイーブ/メモリーT細胞比をまとめたT細胞関連免疫力スコアは、がん患者さんで低い傾向が示されました。
この知見は、血液中のリンパ球を詳しく見ることで、通常の血球数だけでは見えにくいT細胞の状態を捉えられる可能性を示しています。患者さんごとの意味は、がんの種類、病期、治療歴、感染や炎症、栄養状態と重ねて読み取ります。
ACP・マクロファージ免疫療法では、治療前後に比較します
ACP・マクロファージ免疫療法では、標準1クールの中で免疫力検査を治療前と治療後に行います。最初の検査で現在の基準をつくり、治療後の検査で免疫細胞の数、構成、増殖する力がどのように動いたかを確かめます。
免疫細胞の数・構成・働きと体調を記録する
血液、炎症、栄養、症状と治療経過を確認する
どの指標が動き、どこが保たれたかを見る
画像や血液検査と重ね、継続や調整を考える
この検査が示すのは、治療を受ける身体側の免疫状態です。がんの縮小や消失は画像検査で、病状の動きは腫瘍マーカーや症状、治療経過とともに確認します。複数の結果を同じ時間軸へ重ねることで、治療が身体にどう届いているかを立体的に考えます。
現在の免疫状態を知ることが、治療を考える材料になります
抗がん剤や放射線治療を重ねてきた方、感染や強い疲労を繰り返している方、食事量や体重が変化している方では、治療を受け止める身体の状態も確認する必要があります。
免疫力検査は、免疫細胞が十分にあるか、細胞の構成が偏っていないか、刺激を受けたときに増える力が保たれているかを整理します。治療開始前の基準づくりや、治療後の比較に活用することで、次の治療を考える材料が増えます。
検査値の役割は、治療を受ける身体側の免疫状態を捉えることです。がんの有無や治療効果は、画像、血液、炎症、栄養、症状、生活状態を組み合わせて判断します。
検査結果を、次の治療設計へつなげます
がん治療の研究所では、免疫力スコアの上下だけを見るのではなく、T細胞、B細胞、NK細胞のどこが動いたかを確認します。治療歴、炎症、栄養、体力、画像の変化を重ね、現在の身体に合う治療の進め方を整理します。
ACP・マクロファージ免疫療法でも、治療前後の免疫力検査を一つの重要な評価軸として採用しています。