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05|検査結果を読み解く画像・血液・免疫力検査・CTC検査

TEST RESULTS|患者さんとご家族のためのがん解説

画像・血液・免疫力検査・
CTC検査

4つの検査を重ね、治療前後の変化を読み取ります

画像検査は、がんの場所や大きさを映します。血液検査は、炎症や臓器機能、治療を受け止める身体の状態を示します。

免疫力検査は免疫細胞の数や働きの一部を捉え、CTC検査は血液中を流れるがん細胞を調べます。それぞれが見ている対象は異なります。

治療前と治療後の結果に、症状や生活の変化を重ねることで、現在の病状と次の治療方針を立体的に考えられます。

検査ごとに、見えている身体の面が異なります

がんの経過には、病変の位置と広がり、身体が受けている負担、免疫の状態、血液中に現れたがん細胞という異なる面があります。複数の検査が、それぞれの面を映します。

検査を行った時期も大切です。治療直後の炎症、感染、脱水、食事量、薬剤、輸血などによって結果は動きます。前回と今回を同じ条件に近づけて比べ、治療内容と体調の経過を重ねて読み取ります。

FIGURE|4つの検査が見ているもの

場所・身体・免疫・血液中の細胞を、
一人の経過として重ねます

一人の患者を中心に、CTやMRIなどの画像検査、採血による血液検査、T細胞やNK細胞を見る免疫力検査、血管内のCTC検査を重ねて捉える概念図
画像検査どこに、どのくらいあるか

病変の位置・大きさ・広がりを確認する

血液検査身体がどう受け止めているか

血球・炎症・臓器機能・栄養を確認する

免疫力検査免疫の状態はどうか

免疫細胞の数・構成・働きの一部を確認する

CTC検査血液中に何が流れているか

循環する腫瘍細胞を補助的に確認する

※4つの検査の役割を分かりやすく整理した概念図です。必要な検査と実施時期は、がんの種類、病状、治療内容によって異なります。

画像検査は、がんの場所と広がりを映します

CT

X線を使い、胸部や腹部などを短時間で広く撮影します。肺、肝臓、リンパ節を含む病変の位置や大きさを比較する検査として多く使われます。

MRI

磁場と電波を使い、脳、脊髄、骨盤内、肝臓、骨や軟部組織などを詳しく描きます。撮影する部位と目的に合わせて画像の種類を選びます。

PET/PET-CT

主にFDGという薬剤の集まり方から、糖を多く使う場所を調べます。がんの活動を捉える一方、炎症や感染にも集まるため、撮影時期とほかの画像を重ねて判断します。

治療効果の判定では、同じ病変を同じ方法で測ることが基本です。大きさの変化、新しい病変、造影のされ方、代謝の変化を、治療開始前の画像と比較します。

免疫治療では、治療後に免疫細胞が集まり、一時的に病変が大きく見えることがあります。画像の変化と症状、検査値、時間経過を合わせ、次の撮影で確かめることがあります。

画像からみる検査を詳しく見る →

血液検査は、治療を受ける身体の状態を示します

血球白血球・好中球・リンパ球・赤血球・血小板

感染への備え、貧血、出血しやすさ、骨髄への影響を見ます。

臓器機能AST・ALT・ビリルビン・クレアチニン・電解質

肝臓や腎臓が薬剤を処理できる状態か、水分や電解質の偏りがないかを見ます。

炎症・組織CRP・LDH・フェリチンなど

炎症や組織への負担を捉えます。感染、治療、がんなど複数の要因で変化します。

栄養・体液アルブミン・総たんぱく・体重・むくみ

食事量、炎症、肝機能、体液の分布を重ねて見ます。

腫瘍マーカーは、がんの種類によって使われる項目が異なります。治療前から上昇している場合は、同じ検査法で推移を追うことで、画像検査を補う情報になります。炎症、喫煙、胆汁の流れ、腎機能などでも動くため、数値の方向と変化の速さを経過の中で読み取ります。

血液検査から、今の身体を読む →

免疫力検査は、免疫の状態をいくつかの指標で捉えます

免疫の状態は、白血球分画、リンパ球数、T細胞・B細胞・NK細胞の構成、CD4/CD8比、NK細胞の働き、炎症性サイトカインなどから捉えます。実施する項目と測定方法は、医療機関や検査会社によって異なります。

免疫細胞の数と働きは、感染、薬剤、抗がん剤や放射線治療、ステロイド、睡眠、栄養、採血時刻などの影響を受けます。同じ条件に近い時期の結果を比べ、CRPなどの炎症、画像、症状と合わせて読みます。

免疫力検査は、治療前後で身体の反応を比べるための一つの視点です。がんの進行や治療効果は、画像、炎症、症状、治療経過を含む複数の情報から判断します。

東京科学大学の研究をもとにした免疫力検査を詳しく見る →

CTC検査は、血液中を流れる腫瘍細胞を調べます

CTCは、Circulating Tumor Cells(血中循環腫瘍細胞)の略です。原発巣や転移巣から血液中へ出たがん細胞を、採血した血液から分離して数えたり、表面の目印や遺伝子の特徴を調べたりします。

一部の転移性乳がん、前立腺がん、大腸がんでは、特定の測定法によるCTC数と、その後の経過との関連が報告されています。研究では、治療前後の変化、薬剤への反応、がんの特徴を捉えるリキッドバイオプシーの一つとして検討されています。

採血した一部の血液にCTCが含まれるかは、その時点の放出量や検査法に左右されます。検出されなかった場合は、「採血した検体では検出されなかった」と読みます。画像で確認されている病変や微小ながん細胞の評価は、ほかの検査で続けます。

CTCの数や薬剤感受性に関する検査は、方法ごとに臨床的な位置づけが異なります。標準治療の選択は、画像、病理、遺伝子検査、治療歴を基盤に行い、CTCは補助的または研究的な情報として組み合わせます。

マイクロCTC検査で分かることを詳しく見る →

異なる結果を、時間と背景から読み解きます

画像が安定していても、治療直後の炎症でCRPが上がることがあります。腫瘍マーカーが下がっていても、画像上の病変が変わらないことがあります。免疫細胞の数が保たれていても、疲労や栄養状態が低下していることもあります。

01何が変わったか

画像・数値・症状の前回との差を見る

02いつ変わったか

治療、感染、薬剤、生活の時期を重ねる

03身体は受け止められているか

血球、臓器、栄養、日常生活を確認する

04次に何を確かめるか

継続、調整、追加検査、撮影時期を考える

治療前後を、同じ時間軸で比較します

治療前基準をつくる

画像、血液、免疫、症状、生活状態を記録する

治療中安全性を確かめる

血球、臓器機能、炎症、副作用、食事と活動を確認する

治療後変化を重ねる

画像と各検査を比較し、治療の反応と身体の回復を見る

次の方針優先順位を決める

継続、休薬、調整、併用、別の治療を検討する

免疫力検査で治療前後の変化を比較し、必要に応じてオプションのCTC検査も組み合わせます。複数の指標を確認し、次の治療方針へつなげます。

病変と身体の両方から、次の治療を考えます

がん治療の研究所では、画像に映るがんの変化とともに、血液、炎症、免疫、栄養、臓器機能、日常生活の変化を確認します。

CTC検査を行う場合も、その結果だけで病状や治療効果を決めません。これまでの治療歴と複数の検査を時間軸で重ね、現在の身体が治療をどう受け止めているのか、次に何を優先するのかを整理します。

検査結果と治療経過を重ねて考える

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